冬の光の中で ICY COLD WORLD
「身を切るような」とか「凍るような」という表現がある。
冬の海には現実の寒さとは別の 死の予感を孕む冷たさがある。
寒さが恐怖に変る瞬間、危険が擦り寄る
万全の準備で海に出るのはいつもながら、さらに用心を重ね臨む。
風は重くても安定している。
波はかぶりたくないけど、それならそれでアドレナリン全開。
「落水したら助からないか・・・」
挑戦は快感か恐怖か、自問するけど結局わからない。
厚い雲の下、寂しくも威厳ある冬の海に圧倒される瞬間。
憂いは波に洗われ大海に流れ落ちる。
今、ただ生きるため、命を燃やすためだけにここにいる。
違う人生を生きていい、つかの間この海の上。
冬の海は一度嵌るとやめられない。